院長コラム

2019.01.07

皆さま、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。>>

皆様のおかげで、当院は昨年12月に無事開業3周年を迎えることが出来ました。今後も皆様の健康に貢献するためにスタッフ一同頑張ります。
当院では内視鏡検査に力を入れておりますが、特に胃の内視鏡(俗にいう胃カメラ)は鼻から入れる経鼻内視鏡を行うことで皆様に苦痛を少なく受けてもらえるようにしています。

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胃カメラをやっていて思うことは以前に比べて胃潰瘍や胃がんを目にする機会が減っているということです。実際、統計データでもそのことは証明されており、平成26年には平成8年のピーク時の3分の1以下になっています。胃がんについても平成28年には平成8年のピーク時の2分の1程度になっています。この理由として最も考えられるのはピロリ菌の除菌だと思います。胃カメラが普及したことでピロリ菌による慢性胃炎の診断、そして除菌療法が保険適応になったことで除菌が進んだ結果だと思われます。現在は除菌の成功率も改善しており、除菌することで胃潰瘍・十二指腸潰瘍の再発はほぼなくなり、胃がんの発症は3分の1になるといわれています。現在の20歳以下のピロリ菌の感染率は1割以下と言われていますので将来的には日本人は国民病と言われたこれらの胃の病気から卒業できるかもしれません。
しかし逆に増加傾向の逆流性食道炎や機能性ディスペプシア、時折遭遇する胃アニサキス症などまだまだ胃カメラの出番はありそうです。
除菌した方も除菌後胃がんという問題もありますので、やはり定期的に胃カメラを受けることをお勧めします。
本年も皆様にとって健康で素晴らしい1年になることをお祈りいたします。