院長コラム

2021.05.24

「新型コロナワクチン予防接種」始まる

ここ埼玉県でもインド型変異株が検出されるなど全国的に新型コロナ感染症の勢いも強く日常生活が脅かされている事態が続いています。外出制限や手指消毒、マスク着用をしている方にとって、これ以上の対策として期待されているのは、やはりワクチン接種になるかと思います。各地で高齢者に対する予防接種が始まっており、埼玉での大型集団接種会場での予約も5月25日から始まります。白岡市でもすでにワクチン接種は始まっており、当院でも今週から対応を開始します。なるべく多くの方に接種したいと考えてはいますが、アナフィラキシー対策としての観察時間も必要であり、また、密を避ける必要もあり、診療中にどう対応するかも含めて悩ましいところです。なので、当初は枠を絞っているために当院のかかりつけでありながら予約をとれなかった方には申し訳ない気持ちです。
当院スタッフはありがたいことに私を含め全員ワクチン接種を無事終えました。みんなの経験をまとめると
1.注射したところはしばらく痛い
2.発熱・熱感・倦怠感は出る可能性が高い
3.1回目より2回目のほうが副反応は強い
というように、今までに言われていることと同じ結果でした。ただし、2日後にはほとんど症状は改善します。私を含め花粉症などのアレルギーのある者もだれもアナフィラキシーにはなりませんでした。
もちろん、100%安全ということはありませんから、最後は皆さん自身が接種されるか決めなければいけません。接種を受けない自由もあります。私は自身が感染するというより自分を介して誰かに感染を広げてしまうことが怖いので接種を受けました。
白岡市では接種を受けるには予約が必要ですが、それは各施設が個別で受けるのではなく、予約センターが一括で行っているため、当院に電話されても予約はできませんのでご了承ください。
最近診療中に患者さんたちによく聞かれるのは、『自分はワクチン接種を受けていいか?』という質問です。これに対しては厚労省がホームページで以下のように答えています。
Q)ワクチンを接種することができないのはどのような人ですか。
一般に、以下の方は、ワクチンを接種することができません。ご自身が当てはまると思われる方は、ワクチンを接種しても良いか、かかりつけ医にご相談ください。
・明らかに発熱している方(※1)
・重い急性疾患にかかっている方
・ワクチンの成分に対し、アナフィラキシーなど重度の過敏症(※2)の既往歴のある方
・上記以外で、予防接種を受けることが不適当な状態にある方
(※1)明らかな発熱とは通常37.5℃以上を指します。ただし、37.5℃を下回る場合も平時の体温を鑑みて発熱と判断される場合はこの限りではありません。
(※2)アナフィラキシーや、全身性の皮膚・粘膜症状、喘鳴、呼吸困難、頻脈、血圧低下等、アナフィラキシーを疑わせる複数の症状。
Q)ワクチンを接種するのに注意が必要なのはどのような人ですか。
一般に、以下の方は、ワクチンを接種するに当たって注意が必要です。ご自身が当てはまると思われる方は、ワクチンを接種しても良いか、かかりつけ医にご相談ください。
・過去に免疫不全の診断を受けた人、近親者に先天性免疫不全症の方がいる方  
・心臓、腎臓、肝臓、血液疾患や発育障害などの基礎疾患のある方  
・過去に予防接種を受けて、接種後2日以内に発熱や全身性の発疹などのアレルギーが疑われる症状がでた方  
・過去にけいれんを起こしたことがある方 
・ワクチンの成分に対して、アレルギーが起こるおそれがある方
また、新型コロナワクチンは筋肉内に注射することから、  
・抗凝固療法を受けている人、血小板減少症または凝固障害のある方
は、接種後の出血に注意が必要とされています。
心配な方はかかりつけ医にご相談くださいということになっていますので、当院かかりつけの方はすべて当院で接種できれば一番話が早いのですが・・・。
そして、接種後の生活ですが、以下のことに注意してください。
・ワクチン接種当日は過度な飲酒を控えましょう
・ワクチン接種当日は激しい運動は控えましょう
・入浴は問題ありませんが、注射部位を強くこすらないように注意しましょう( 発熱した場合は入浴は避けてください)
そして、一番大事なことは
ワクチン接種後も「3密の回避」「マスクの着用」 「石けんによる手洗い・手指消毒」は継続しましょう
ということです。海外ではワクチン接種後はマスク無しでもOKというところもありますが、やはり、感染対策の基本です。そのうちに元の生活になるかもしれませんが、今はまだ我慢しましょう。
予防接種を受けるときには必ずクーポン券を持参してください。また、肩全体をすぐに出せる服で接種会場に行きましょう。