院長コラム

2019.03.25

食中毒の原因第1位は、なんと「アニサキス」でした。>>

厚労省によると2018年の食中毒の原因の第1位は、なんと「アニサキス」でした。

ここ最近ニュースでも目にすることが多くなったアニサキスですが、ここ数年食中毒の報告が増加傾向で、2018年は468件(患者数478人)で、前年の230件(同242人)から約2倍に増えたとのことです。今まではニワトリなどの生肉にいる細菌カンピロバクターが原因の第1位でした。そして、これまでサバやイカ、サンマを食べたことによる感染が多かったのですが、18年はカツオによる件数が前年比10倍の100件(同103人)に増えていました。今までは腹痛を訴える人にイカやサバを食べたかを聞くことが多かったのですが今後はカツオも確認しないといけませんね。当クリニックがある埼玉県は海がありませんが、それでも毎年数例ののアニサキスを経験します。患者さんの話とエコー検査から胃アニサキス症を疑い胃カメラを行うと胃の中にアニサキスを発見、そのまま器具でつまんで除去します。予防策としてはとにかく生きているアニサキスを食べないことに尽きます。誰も好きで食べるわけではありませんが、処理を誤ると美味しい刺身を食べた後に痛い思いをすることになります。特に誤解されていることが多いのは酢で〆るとアニサキスは死ぬというものです。これは誤りで、しめ鯖でも感染します。
実際、当院でも最近、しめ鯖を食べて感染したアニサキス症を経験しています。アニサキスは幼虫(体長2~3センチ)は魚介類の内臓に寄生しており、鮮度が落ちると筋肉に移動しやすくなり、その身を生で食べると、数時間後から激しい腹痛や嘔吐(おうと)などの症状が出ることになります。なので、理論的には超新鮮な状態で内臓を処理した刺身でない限り、刺身を食べれば感染する可能性はあるということです。良く噛めば防げるかもしれませんが・・・
アニサキス症を予防する方法として厚労省は以下のものを挙げています。

• アニサキスは加熱又は凍結により死滅するので、中心部まで十分加熱するか、中心部まで完全に(マイナス20℃で24時間以上)凍結すること。
• 内臓の生食をしないこと。
• 魚介類を生食する際には、より新鮮なものを選び、早期に内臓を除去し、低温(4℃以下)で保存すること。
• 魚を生食用に調理する際にはアニサキスを意識して、魚をよく見て調理すること。特に、内臓に近い筋肉部分(ハラス)を調理する際は注意すること。
• アニサキスは、傷を受けると胃や腸壁への侵入性が著しく低下するので、なめろう等を調理する際は細かく刻むこと。

それでも痛くなり、思い当たることがあるときには消化器科を受診してください。

2019.02.12

今シーズンは埼玉県がワースト1位 詳細はこちら>>

今年はインフルエンザが猛威を振るい、統計でもピーク時は過去最多の患者数となりました。

都道府県別の集計では、ここ埼玉県が残念ながらワースト1位で、新潟県、千葉県の順でした。

今年のインフルエンザウイルスの検出状況をみると、AH1(50%)、AH3(49%)、B型(1%)と圧倒的にA型が多い傾向です。ということはようやくピークを過ぎたとはいえ、まだB型の流行を控えているということになります。A型とB型が同時に流行した昨シーズンとは異なり、例年通りB型は2月以降主流になってくると思われますので、A型にかかった方も気を緩めず、手洗い、うがい、マスクなど予防を怠りなくお願いいたします。ある報道では今シーズンはAH1とAH3が同時に出ているからA型に2回かかると言っていましたが、昨シーズンでもAH1が24%、AH3が30%、B型が46%と検出されていることから、昨シーズンもA型に関しては同じ傾向だったように思えますが…。

 

なんにせよ、ウイルスに対してはやはりワクチンが有効ですので、今シーズンにインフルエンザにかかって苦しい思いをした方は是非来シーズンは予防接種を受けることをお勧めします。もちろん、ワクチンを打っても残念ながらインフルエンザにかかった方もいらっしゃいますが、罹患する率を下げるだけでなく重症化を防ぐ効果もあると言われていますので、接種を受ける意義はあると思います。

 

今シーズンも昨シーズンに続きワクチンの流通の問題で受けたくても受けられなかった方もいらっしゃいますので、皆様の健康のためにも関係機関の方には更なる改善をお願いいたします。

2019.02.06

花粉症2019

今年も花粉症の季節が始まります。

私も花粉症なので、毎年皆さんの診療にあたりながら一緒に苦しんでます。いつも若干の頭重感や倦怠感、喉のイガイガ感、微熱から始まるので、「これは風邪か?」と思ったりしますが、やはりいつもの花粉症と判明しうんざりします。
今年のスギ花粉の飛散開始は、関東では例年より5日ほど遅くなる見込みで、2月中旬から花粉シーズンがスタートすることになりそうです。

 

今年のスギ花粉の東京のピークは3月上旬から4月上旬となり、多く飛ぶ期間が長いとのことです。また、それに続いて、ヒノキ花粉が飛び始め、その後ピークが始まります。東京では4月上旬から中旬になりそうです。

2019年春の花粉飛散量は、前シーズンと比べると、関東は少ない見込みですが、前シーズンの花粉の飛散量は、全国的に例年よりも多かったため、今年は例年並みと言うことになります。

また、前シーズンの特徴として、ヒノキ花粉の飛散量が多く、東京ではヒノキ花粉が過去10年で最も多く飛散するシーズンとなりました。今シーズンのヒノキの花芽の生育が前シーズンほどではないことが分かったため、今年のヒノキ花粉の飛散量は前シーズンより少ないということです。

スギ花粉は、飛散開始と認められる前から、わずかな量が飛び始めます。症状が出始める前から花粉対策を始めるとよい方もいらっしゃいます。
花粉症対策としてはメガネやマスクがありますが何と言っても薬物療法です。くしゃみ・鼻水型の方には抗ヒスタミン剤が有効ですが、欠点としては眠気です。最近は運転しても問題ないとされる眠気の弱い薬もありますので、効果と副作用のバランスだと思います。また、面白いところでは貼り薬のタイプの抗ヒスタミン剤もあります。湿布で有名なメーカーが出しているのですが、成分としては目新しいものではありません。ただ、内服が多くて薬を増やしたくない人や飲み込みが悪く誤嚥の心配がある人にはいいかもしれません。内服を忘れやすい人にも外からも確認できる点は良いかも。今までの内服薬では効果が低かった人も少し系統が違うので試してみても良いかもしれません。食事の影響も受けないし、倍量も使えます。ただ、眠気はありそうですが...

花粉症に苦しんだ方は、花粉症の季節が終われば、舌下免疫療法を始める手もありますので、ご希望の方は当院に御相談ください。

2019.01.21

今年のインフルエンザ治療薬

インフルエンザの流行が本格的になってきましたが、皆様の体調はいかがでしょうか?

 

今年も予防接種のワクチンの流通が滞ったため、接種できずにインフルエンザにかかってしまった方もいるかと思います。
悪寒・全身関節痛を伴う発熱が見られた場合はインフルエンザが疑われるので医療機関を受診してください。ただ、インフルエンザを検査で確定するためにはある程度時間がかかるため、夜間に緊急で受診するかは一考してください。夜間の気温の低い時間に外出してさらに体調が悪くなるかもしれませんから。翌朝に受診しても十分に抗インフルエンザ薬の内服に間に合います。抗インフルエンザ薬について、インフルエンザウイルスを減らすと思っている方も多いかもしれませんが、それは誤解です。あくまでもウイルスの増殖を防ぐというものです。もちろん、抗インフルエンザ薬を内服しなくても自然に治癒します。それでも抗インフルエンザ薬を内服することで高熱で苦しむ時間を減らすことは可能です。
特に今年は、1回内服するだけでよい薬の評判が良いようです。去年から発売された薬ですが、今年はマスコミでも大々的に取り上げられていますね。今までは1日2回、5日間内服が必要な薬や1日で済むけれども4回吸入する薬でしたから、それらの良いとこどりの薬みたいなものです。今までの1.5倍くらいの金額にはなりますが、皆さんが希望されるため不足気味になっています。そのため残念ながら処方できない医療機関もあるかもしれませんがほかの薬でも同じ程度の効果がありますからご安心ください。

それでも、かからないのが一番ですから、外出の際はマスクをつけたり、帰宅時には手洗いうがいを忘れずに。

2019.01.07

皆さま、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。>>

皆様のおかげで、当院は昨年12月に無事開業3周年を迎えることが出来ました。今後も皆様の健康に貢献するためにスタッフ一同頑張ります。
当院では内視鏡検査に力を入れておりますが、特に胃の内視鏡(俗にいう胃カメラ)は鼻から入れる経鼻内視鏡を行うことで皆様に苦痛を少なく受けてもらえるようにしています。

当院の経鼻内視鏡についてはこちら>>

胃カメラをやっていて思うことは以前に比べて胃潰瘍や胃がんを目にする機会が減っているということです。実際、統計データでもそのことは証明されており、平成26年には平成8年のピーク時の3分の1以下になっています。胃がんについても平成28年には平成8年のピーク時の2分の1程度になっています。この理由として最も考えられるのはピロリ菌の除菌だと思います。胃カメラが普及したことでピロリ菌による慢性胃炎の診断、そして除菌療法が保険適応になったことで除菌が進んだ結果だと思われます。現在は除菌の成功率も改善しており、除菌することで胃潰瘍・十二指腸潰瘍の再発はほぼなくなり、胃がんの発症は3分の1になるといわれています。現在の20歳以下のピロリ菌の感染率は1割以下と言われていますので将来的には日本人は国民病と言われたこれらの胃の病気から卒業できるかもしれません。
しかし逆に増加傾向の逆流性食道炎や機能性ディスペプシア、時折遭遇する胃アニサキス症などまだまだ胃カメラの出番はありそうです。
除菌した方も除菌後胃がんという問題もありますので、やはり定期的に胃カメラを受けることをお勧めします。
本年も皆様にとって健康で素晴らしい1年になることをお祈りいたします。

2018.11.16

最近の風疹の流行

風疹(ふうしん)が今年8月ごろから首都圏を中心に急増しています。国立感染症研究所の調べによると、2018年の風疹患者数は、すでに2014~2017年の年間平均の約10.8倍にあたる1884人(2018年11月7日現在)となっており、今後ますます感染が拡大する可能性もあります。

風疹とは、発熱や発疹、リンパ節の腫れなどが主な症状で「はしか」と呼ばれる麻疹とは似ていますが、症状自体は麻疹よりも軽いため「三日ばしか」ともいわれています。好発年齢は5~14歳で、もともと子供の病気なのですが現在の感染者の半分以上は、「30~50代の男性」です。これはこの疾患の唯一の予防方法である予防接種と関係があります。

風疹ワクチンは生涯で2回のワクチン接種が必要です。(風疹ワクチンを1回接種した人に免疫ができる割合は約95%、2回接種した人に免疫ができる割合は約99%と考えられています)。上記の表のように風しんワクチンは年代および性別によって接種回数が異なるため、特に30-50代(特に男性)は接種回数が不足している可能性が高いです。こうした理由により、風疹はワクチンで予防可能な感染症であるにもかかわらず、いまだ感染者があとを絶ちません。

風疹が問題になるのは「先天性風疹症候群」があるからです。妊娠20週頃までの妊婦が風疹にかかった場合、出生児が感音性難聴、先天性白内障または緑内障、先天性心疾患(動脈管開存症、肺動脈狭窄、心室中隔欠損、心房中隔欠損など)などの障害を持って生まれてくることを指し、発症する確立は妊娠1ヶ月で風疹にかかった場合50%以上、妊娠2ヶ月の場合は35%などとされています。

ワクチンを接種していない30~50代の男性をはじめとした風疹患者が感染源となり、妊婦や胎児に風疹が感染してしまう危険性が高いことから、2018年10月23日、ついにアメリカCDCは風疹免疫を持たない妊婦の日本への渡航自粛を発表しました。

妊娠中の女性は予防接種が受けられないため、特に流行地域においては、抗体を持たない又は抗体価の低い妊婦は、風疹が発生している地域では、可能な限り不要不急の外出を避けていただき、やむを得ず外出をする際には可能な限り人混みを避けていただくなど、風疹にかからないように注意してください。また、妊婦の周りにいる人(妊婦の夫、子ども、その他の同居家族等)は、風疹に感染しないように予防に努めて下さい。

風疹は一度かかると、多くの場合、生涯かかることはないと言われています。しかし、子どもの頃に感染した記憶があっても「はしか」や「リンゴ病」などを風疹だと勘違いしていたということも少なくありません。抗体のつきにくい方もいるので一度罹患したからと言って、免疫があるとは限りません。たとえあなたがこれまで予防接種をうけていたとしても、または風疹にかかっていたとしても、再度予防接種をうけることによる特別な副反応がおこることはありません。そのため感染予防の観点から、今回あらためて予防接種を行うことは全く問題ありません。しかしながら現在風疹ワクチンの流通量が減っていますので、妊娠の可能性がある女性やそのパートナーの男性はまずは抗体価を測定することをお勧めします。妊娠を希望される女性やその配偶者、低抗体価の妊婦の配偶者は、県やさいたま市、川越市、越谷市及び川口市が実施する「風しん抗体検査」を受けることで、ご自身に風疹の発症や重症化を予防できる免疫があるか確認することができます。

当院でも実施しておりますのでご相談ください。

2018.10.22

ホームページをリニューアルしました。

2018.09.27

イグ・ノーベル賞と大腸内視鏡検査

現在、特定健診や各種ガン検診が行われています。精密検査を受けるような指導を受けている方も多いかと思います。早期発見早期治療のためには検診は非常に重要です。

国立がん研究センターが2014年に新たにガンと診断された患者数を14日発表し、患者数は前年から約5000人増え、過去最多の86万7408人だった。部位別では大腸が胃を上回って2年ぶりに最多となりました。

男性 女性
1位 乳房 大腸(13万4000人)
2位 大腸 胃(12万6000人)
3位 大腸 肺(11万2000人)
4位 前立腺  乳房(7万6000人)
5位 肝臓 子宮 前立腺(7万3000人)

胃がんが減っているのはやはりピロリ菌の影響があると思います。衛生状態が良くなりピロリ菌に感染する機会が減ったこと、そしてピロリ菌感染者に対する除菌の効果だと思われます。

大腸がんが増えたことは、かねてから生活習慣の欧米化による影響が言われていますが、アメリカでは大腸がん患者が減っているのに対し日本で増えているということを考えると他にも理由があるようにも思います。ただ、患者数は増えているものの早期大腸がん患者の治療効果は高く、早期がんであれば5年生存率は90%を超えています。ということは大腸内視鏡による早期発見が進んできたために患者数は増えているもののしっかり治療ができているといえるかもしれません。実際当院でも大腸内視鏡で発見し、その場で切除し治療が終了という早期大腸がんの方もいらっしゃいます。

大腸内視鏡検査といえば日本人医師がイグ・ノーベル賞を受賞しましたが、その受賞理由が座ったままで大腸に内視鏡を挿入して検査するという新しい方法を発見し、自らにその方法を試したというものでした。今までの方法と異なり座って行うというのも驚きましたが、自ら検査するということにさらに驚きました。私は自分では自分の大腸の検査行うことはやったこともないし考えたこともありませんでした。この賞を受賞したことでこの先生が在籍する長野の病院では検査を希望する患者さんが殺到しているそうです。

現在ではこの先生が行っている方法は少量の鎮静剤を使うというごく普通の方法です。この先生の趣旨も苦痛なく検査を行い、可及的にポリープを切除しがんを予防するというもので、これは私も同感です。ポリープ切除を行う方法もcold snare polypectomyという方法で電気を通電せずにポリープを切除するというもので、切除に伴う合併症を減らす目的で用いるものですが、これも当院で用いているものと同様です。いずれにしても、今回のイグ・ノーベル賞がきっかけで一人でも多くの方が大腸内視鏡検査を受けてみようと思っていただき、近隣の医療機関を受診していただければ幸いです。

2018.08.06

「熱中症」

8月になっても猛暑の勢いは続いていますが皆さんはいかがお過ごしでしょうか。どこでも言われていることですが、やはり一番注意するのは熱中症です。なぜなら、適切に対応することで予防できるからです。逆に対応がうまくいかないと死に繋がる病気でもあるので軽視はできません。本邦の年間発症数は約40万人、そのうち8.7%(約3万5,000人)が入院、0.13%(約520名)が死亡しています。また、死亡者数の内、65歳以上が79約8割を占めます。毎年この数字には大きく変化はありませんが、猛暑の今年は熱中症患者が増加することが予想されます。熱中症と聞くと炎天下の中、スポーツや仕事をしている最中に引き起こされる印象が強く、若年男性のスポーツ、中壮年男性の労働(建設業、製造業、運送業、とくに日給制のような短い雇用期間の方)が典型的です。これとは別に独居の高齢者が自宅で発生することが多い『非労作性熱中症』があります。独居のため、発見が遅れたり、また心疾患などの基礎疾患があるため、重症化することがあり、心不全や腎不全などの臓器不全に陥ってしまします。発症した場合は、速やかに治療する必要があります。原則としては「安静」「環境改善」「塩分+水分の補給」が必要です。高齢者がぐったりしている、十分な飲水が困難な場合には、点滴が必要になります。明らかに部屋が暑かった、当日の朝までは普段どおりであったなどの情報が分かれば、環境によるものと思われますが、数日前から体調の変化があったため水分・塩分を摂取することができずに発生した可能性があるので感染症や基礎疾患の増悪がないか鑑別する必要ががあります。そういう意味では高齢者の熱中症と思われる状態でも若い人を診る時とは別の心構えが必要になります。

いずれにしても予防できる病気なので

  • クーラーを使った室温と湿度の管理
  • 適切な食事とともに十分な水分の摂取
  • 睡眠を含めた十分な休養
  • 基礎疾患の管理

が重要ですが、体調の変化に気付きにくいのも高齢者の特徴なので変化を感じたご家族の方は医療機関の受診を勧めてください。

2018.06.29

スギ花粉症に対する「舌下免疫療法」

皆さんは花粉症をお持ちでしょうか?アンケートでは日本人の4割には何らかの花粉症があるといわれています。その中でも圧倒的に多いのがスギ花粉に対する花粉症で7割を超えているといわれています。スギとヒノキの花粉症は合併することも多いため6月になってようやく症状が落ち着いた方も多いと思われます。

この度、毎年花粉症の季節に鼻や眼の症状で困っている方にひとつの朗報があります。それは、今回アレルゲン免疫療法と呼ばれる治療の薬剤の1つが発売されます。アレルゲン免疫療法とは、アレルギー疾患の原因であるアレルゲン(今回で言えばスギ花粉の成分)を少量から投与することで体をアレルゲンに慣らし、アレルギー症状を治したり、長期にわたって症状をおさえる可能性のある治療法のことです。今までも液体を舌の下に滴下する薬剤はありましたが、今回発売となった薬剤は、舌の下に置く錠剤タイプの薬剤です。日本国内で初めて成人および小児などにおいて使用可能となった速溶性の舌下錠で、既に販売している液状タイプの薬剤よりも高力価の製剤であり、室温保存可能で、服薬のしやすさや利便性などを高めたことが特徴です。当院の患者さんで5月ごろから舌下免疫療法を希望されている患者さんもいらっしゃいましたが、服薬のしやすさを考えて今回の発売を待ってもらっています。スギ花粉舌下免疫療法の開始時期は決まり事があり毎年6/1〜11/30です。安全性に問題があるためそれ以外の時期の初回投与は行えません。花粉症を根本的に治療したい方はぜひご相談ください。この治療は、毎日行うこと、最低2年は続けることが必要ですが、そこまで続けなくても数ヶ月で効果が現れる方も多いです。大きな副作用はなく、口や喉の違和感などの軽度の副作用はありますが概して安全に行える治療法なので安心してください。またダニアレルギーに対しての舌下免疫療法も行っておりますのでそちらもご希望の方は相談してください。

1 2 3 4