院長コラム

2020.02.25

埼玉県でもコロナウイルス陽性

埼玉県でも新型コロナウイルス(COVID-19)の感染者が出ています(2月22日時点で4人)。すべて中国からのチャーター便帰国者の方です。県内ではまだ、市中感染者の報告はありませんが、いつ出てもおかしくはありません。誰でもかかる可能性もありますし、熱や咳が出ると不安になるかと思います。不安な方は”帰国者・接触者相談センター”に相談するようにとの告知がされていましたが、2月17日の厚生労働大臣の会見以降、相談の対象が大幅に変更されました。そして、埼玉県でもHPで下記のように告知しています。

◉ 帰国者・接触者相談センターに御相談いただく目安

 下記の(1)~(2)いずれかの要件を満たす方

(1)風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続いている方(解熱剤を飲み続けなければならない方も同様です)
(2)強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある方
以下のような方は重症化しやすいため、この状態が2日程度続く場合は、帰国者・接触者相談センターに御相談ください。
〇高齢者
〇糖尿病、心不全、呼吸器疾患(COPD等)の基礎疾患がある方や透析を受けている方
〇免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている方

また、妊婦の方については、念のため重症化しやすい方と同様に、早めに帰国者・接触者相談センターに御相談ください、とも付け加えています。

また、2020年2月11日時点のCCDC(中国疾病管理予防センター)から40000人以上を解析した報告が出てきました。
【年齢構成】
年齢構成

【重症度】
重症度

【死亡率】
・1,023例が死亡し、全体の死亡率は2.3%
年齢送別死亡率

併存疾患別死亡率

今まで言われてきたように、
死亡率はSARS(9.6%)やMERS(35%)より低く、インフルエンザ(0.1%)より高い
高齢者がかかりやすく、合併症のある方が死亡率が高い 
ということです。
感染力は高いので、高齢者で持病のある方は特に注意をする必要があるようです。と言っても、マスクや消毒薬が不測していることを考えると、自衛手段としては人の集まるところに行くことを控えるくらいかもしれません。

2020.02.12

新型肺炎は「COVID-19」

今もテレビをにぎわせている新型肺炎ですが、WHOが原因ウイルスをCOVID-19と命名したとのことです。これは、以前”スペイン風邪”や”豚インフルエンザ”という名前から特定の地域や動物が誤解に基づく偏見を持たれないようにとの配慮からです。今なら、”中国―”などの名前が付けば、欧米の方から見れば区別のつかない私たち日本人も今以上の偏見の対象になる可能性もあったかもしれませんから、よかったように思います。あくまでも悪いのは病気であり、動物や地域ではありませんから―。
この肺炎に対し、一般国民向けにSTOP感染症戦略会議がまとめた次の緊急提言が行われました。

新型肺炎対策「STOP感染症・7つの約束」
1.正しく恐れる
2.ウイルスや菌の顔と性格を知る
3.新生活習慣をつくる
4.最新の対策技術にも目を向け情報収集する
5.喉元過ぎても熱さを忘れない
6.新型肺炎以外の感染症にも目を向ける
7.防災用品だけでなく、感染症対策用品も備蓄を

そして、
グローバル化が進む中において水際で封じ込むのは不可能なので普段の生活の中で感染症対策を徹底することが大事
新型コロナウイルスの感染経路の90%以上は飛沫と接触によるもので、『エアロゾル感染』もあるかもしれないが、それほど大きなものではない
感染リスクを減らすために手を触れやすいドアノブや手すり、テーブルなどをしっかり除菌して環境衛生を保つことが大切で、そうすることにより二次的な接触感染を防ぐことができる
とも述べています。
 現状ではこのウイルスに対する特効薬はなく、抗エイズウイルス薬や抗インフルエンザ薬が効いたという情報もありますが定かではありません。ただ、日本では集中治療室などの環境が整備されていることもあり、国内の発症者は武漢市のように重症化してはいませんし、SARSよりは死亡率が低いとされています。糖尿病、慢性の肺疾患、慢性の心疾患、関節リウマチなどでステロイド薬を服用している患者、がん患者、病院で高度な医療を受けている患者、高齢者については感染すると重症化のリスクが高まる可能性があるといわれていますが、これもインフルエンザと同じです。現状ではインフルエンザによる死者のほうが多く、アメリカで流行しているB型インフルエンザが日本でも流行期に入りつつあり、外来でも散見されるようになりました。コロナウイルスであれ、インフルエンザウイルスであれ、感染予防の原則は同じであり、必要以上ではなく、正しく恐れることが大事です。
しかし、現状のマスク不足は困ったもので、医療現場でも問題になっています。これから花粉症の季節にもなりますし、必要以上に買い占めたり、高額の転売などは慎んでもらいたいものです。必要な方に届くことを切に願っています。

2020.01.23

「新型肺炎」と今年のインフルエンザ

下のグラフにあるように、今年は現時点で例年に比べてインフルエンザ患者が少なかったため、あまりニュースになりませんでした。流行の立ち上がりが早かったため、大流行が心配されましたが結果的には例年より落ち着いている状況です。

インフルエンザ

それより今は中国の武漢で発生した、いわゆる新型コロナウイルス関連肺炎(2019-nCoV肺炎)のニュースで報道はもちきりの状況です。特にヒト―ヒト感染が確認されてからは、今後の大流行に備えることも重要と思われます。日本でもこのウイルスの感染患者が国内ではじめて確認されたと厚生労働省が発表しました。中国以外で確認された患者は、タイに次いで2例目です。今回、日本で確認された患者さんは、1月3日から発熱があり、1月6日に中国武漢市から帰国、同日、医療機関を受診。1月10日から入院、1月15日に症状が軽快し退院となりましたが検査の結果、1月15日夜に新型コロナウイルス陽性が確認されたという経緯です。厚労省は、今回の事例を踏まえ、以下のメッセージを発表しています。

国民の皆様へのメッセージ

 新型コロナウイルス関連肺炎に関するWHOや国立感染症研究所のリスク評価によると、現時点では本疾患は、家族間などの限定的なヒトからヒトへの感染の可能性が否定できない事例が報告されているものの、持続的なヒトからヒトへの感染の明らかな証拠はありません。風邪やインフルエンザが多い時期であることを踏まえて、咳エチケットや手洗い等、通常の感染対策を行うことが重要です。
 武漢市から帰国・入国される方におかれましては、咳や発熱等の症状がある場合には、マスクを着用するなどし、速やかに医療機関を受診していただきますよう、ご協力をお願いします。なお、受診に当たっては、武漢市の滞在歴があることを申告してください。

要は、
〇風邪が流行する時期なので、単なる風邪やインフルエンザの可能性が高いから慌てない
〇どんなウイルスであれ、予防の基本は手洗い・うがい、外出時のマスクの着用などであることは変わらない
〇下記の要件に当てはまり、発熱等の症状があるときは医療機関受診時に必ず申告してください
(ア)新型コロナウイルスの患者(確定例)、またはその疑いがある患者との接触
(イ)武漢市への渡航歴
(ウ)「武漢市への渡航歴があり、発熱かつ呼吸器症状を有する人」との接触
ということです。この時期に不要不急の案件で中国に行く方はいないと思いますが、状況が落ち着くまでは自粛したほうがよいでしょう。

2020.01.06

明けましておめでとうございます。令和になって初めてのお正月ですが、皆さまにとって良い一年になることを祈念しております。

今年、当院は5年目になりますが、お陰さまで徐々に肛門疾患の専門クリニックとしても認識されるようになりました。内痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)等の手術を日帰りで行い、合計で500件近くの手術を行うようになりました。肛門疾患と言うと恥ずかしさが先に立ち、なかなか受診するにも勇気が必要なことと思いますが、毎日直面する問題でもあるので、なるべく放って置かないようにしてください。実際に診察してみると痔ではなかったり、手術までは必要ない状態であることが分かったりする場合も多いです。もし、手術する必要があると分かれば、手術をすることで今まで困ってきた問題が解決出来ることもあります。当院ではデジタル肛門橋を用いて診察しますので、病変を拡大視し、患者さんとともに状態を客観的に確認できます。そのため、治療方針についても納得して選択できることが当クリニックの特徴です。冬に痔が悪化することはよくあるので、まずは相談してください。

2019.12.12

「大腸がんは防げます」

この12月で当院が開業して丸4年となりました。当院のことを皆様にも知っていただけるようになり、また、ささやかでも地域の皆様の健康管理に貢献することができたことをうれしく思っています。今後も皆様に信頼されるよう努めていきたいと思います。

ところで、皆さんは今年のがん検診は受けられましたか?内視鏡メーカーのオリンパスの調査によると、国が指針として定める5つのがん検診において女性特有のがんである乳がんと子宮頸がんは女性の多くが検診を受けているのに対し、胃がん、大腸がん、肺がんに関しては女性の受診率は男性より10ポイント以上少ないとのことです。大腸がんは、発生したポリープが徐々に大きくなる段階でがん化するという説が有力であり、定期的に大腸内視鏡検査を施行し、ポリープがあった場合は切除することで大腸がんを予防できる可能性が指摘されています。実際にアメリカでは小さいポリープでもすべて切除しクリーンコロン(きれいな大腸)にすることで大腸がんの死亡者数は減っています。最近のノルウェーでの50-79歳の男女を対象にした研究でも、15年間の追跡期間中、1000人当たりの大腸がん発症率低下度は大腸内視鏡検査で10人、年1回の便潜血検査だと4人、隔年の便潜血検査では1人と、やはり大腸内視鏡検査を受けることで大腸がんが予防できる可能性が高いとされました。ちなみに、この便潜血検査はあくまでも大腸がん検査であって、これが正常でもポリープもないということではなりません。ポリープの有無は正直、大腸内視鏡検査でしか分からないので、今まで便潜血検査で引っかかったことがない人も、一度は大腸内視鏡検査を受けることをお勧めします。

大腸内視鏡と聞いて「大変そうだからやりたくない」という気持ちが働くのは仕方がありませんが、「自分は痔があるから」と言って、何でも痔のせいにしようとするのは危険です。痔もあるかもしれませんが、大腸にも病気があるかもしれないからです。内視鏡を専門とする私にとって、大腸がんが増えているこの傾向はいつも大変残念に思っています。内視鏡を苦しい検査に思わせたわれわれ医師にも責任はあるとは思いますが、検査機器も検査方法も進歩しています。”令和”になったことですし、今までの逃げ腰だった自分は平成と一緒に終わりにして、新しい積極的ながん予防の時代としましょう!!

「大腸がんは防げます」

2019.11.05

今年のインフルエンザ、その2

米疾病対策センター(CDC)は、南半球での状況を鑑みると今シーズンは北半球でもインフルエンザの流行が早まると警告していましたが、その通りに沖縄での流行を皮切りにインフルエンザの季節が始まってしまいました。今年は今のところワクチン不足の報はなく、供給に対し不安のない状況です。そして、散発的に学級閉鎖などの報告もありますが、ありがたい事に、今のところA型もB型も大流行はしていません。とは言え当クリニックでも数人のインフルエンザの患者さんも見られています。
 今シーズンのワクチンは、昨年のものから変更されており、A型H1N1およびH3N2を予防できるものになることが見込まれ、また、これまでに認められている2種類のB型株との適合性も高いとみられています。CDCは、インフルエンザの流行時期は予測不可能として、流行に備え、生後6カ月以上の全ての人がワクチンを接種することを推奨しており、流行が始まる直前の10月が、ワクチン接種に最も適した時期としています。特に5歳未満の幼児、65歳以上の高齢者、妊娠中の女性のほか、糖尿病、心疾患、喘息等の慢性疾患がある人など、インフルエンザの合併症リスクが高い人にはワクチン接種が重要です。生後6カ月未満の乳児のようにワクチンを接種することはできない人のためにも、両親をはじめとする周囲の人がワクチンを接種しての感染を防ぐ必要があり、「インフルエンザワクチンの接種により得られるベネフィットの1つは、自分自身だけでなく、周りの人を守ることにもつながること」とされています。
人間に影響を及ぼすインフルエンザウイルスにはA型(H1N1[ソ連型]、H3N2[香港型]など)とB型がある。そのうちどちらが流行するかで流行時期は毎年異なるのだが、基本的には1月下旬~2月上旬にA型が、それに遅れてB型がピークを迎えます。2008~09年は新型インフルエンザのH275Y変異株H1N1(ソ連型)が大流行したものの翌年には消失し、以降はH1N1とH3N2が交互に、同様にA型とB型も交互に流行した。流行の予測は困難ですが、これまでの流行を参照にすると、今年は2010~11年、もしくは2012~13年のようにB型が流行、A型はH1N1が多く発生するのではないかと言われています。
ワクチンくらいしか有効な予防医療はないのですが、実際、ワクチンの予防効果がどのくらいあるのかが皆さんの興味のあるところではないでしょうか。日本の小中学生におけるインフル予防接種の有効性の最近の報告では、ワクチンがウイルスにマッチしているかによりますが、7−8割は効果があったという事でした。仮に感染したとしても、重症化や入院を予防するという効果もありますので、是非流行前に予防接種を受けましょう。
タバコを吸っている方は非喫煙者に比べ5倍以上インフルエンザに感染しやすいという報告もあります、ご注意を。
ちなみに、早く接種すると効果が早く切れてしまうという方がいらっしゃいますが基本的には1シーズン効果は持ちますので流行前に接種することをお勧めします。免疫ができるまで約2週間は必要と言われています。

2019.10.03

今年のインフルエンザ

なかなか秋らしい気候になりませんが、今年もインフルエンザの季節が近づいてきました
今年はインフルエンザの流行の立ち上がりが早いと言われており、流行の始まりの地である沖縄でも患者数が増加しています。そして、東京でも昨年に比べ3ヶ月早いペースで患者数が増加しており、東京都は異例の速さの流行開始として早めの注意と対策が呼びかけられています。
インフルエンザへの対策としては手洗い・うがいですが、やはり予防接種が有効です。
当院でもワクチンが用意できたため、10月7日(月)から予防接種を開始します。希望の方は電話で予約をお願いいたします。自己負担で3500円になります。ただし、65歳以上などの公的扶助対象の方はもう少しお待ちください。自治体から通知が届くと思います。
今年肺炎球菌ワクチンの定期接種の対象の方で、まだ忙しくて予防接種できていないという方は 同日に接種することをお勧めします。両方を接種することで肺炎を予防する効果が高くなると言われており、また、同時接種することでの副作用が増加すると言う報告はありません。未接種の方、また、前回接種から5年以上経過している方はご一考ください。

2019.07.29

夏風邪の流行 詳しくはこちら>>

 

夏風邪の症状

○口の中が痛く、熱がある
○なんだかよくわからない発疹が、手足やほかの箇所に見られる
○風邪の前触れのような悪寒がある
○全身がだるい
○関節痛や筋肉痛を感じる

大人の方でこのような症状があった場合は、どのような病気を考えるでしょうか?

そして、

○子供が「手足口病」と診断された

とすれば、大人でもまず手足口病と思われます。

 

皆さんはこの「手足口病」をご存知でしょうか?

名前にインパクトがあるため一度は聞いたことがあると思います。「手足口病」は、「ヘルパンギーナ」「プール熱(咽頭結膜熱)」とともに、三大夏風邪の一つとされており、毎年6月ごろから患者数が増え始め、夏にピークを迎えます。患者さんのほとんどは5歳以下の乳幼児ですが、大人もかかります。現在、この手足口病が流行しており、ここ10年で最多のペースで増えています。保育園や幼稚園で集団感染し、その後家庭で大人にもうつるという形です。

 

 

■手足口病の症状

・3~5日の潜伏期の後に、口の中や手のひら、足の裏などに2~3ミリの水ぶくれのような発疹ができます。
・38度くらいまでの軽い発熱を伴うこともありますが発熱するのは1/3の方です。口の中以外の発疹は、ほとんどの場合、痛みやかゆみはありません。発疹はかさぶたなどのあとを残すことなく、3~7日程で消えていきます。
・抗ウイルス薬はないため、かかった場合は、熱を下げたり、発疹の痛みを抑えたりする解熱鎮痛剤による対症療法が中心となります。多くの場合は、一週間程度で治っていきます。
・まれですが中枢神経系の合併症などを引き起こすケースもあり、高熱が続いたり、頭痛、嘔吐などの症状が見られたりした際は医療機関を受診してください。
・原因となるウイルスは複数あるため、一度かかったことのある人や大人でもかかる可能性があります。
・子どもよりも大人のほうが、症状が重く出やすいことが特徴で、発疹の痛みは大人のほうが強く出ます。

また、インフルエンザにかかる前のような、全身倦怠感、悪寒、関節痛、筋肉痛などの症状が出ることがあるのも、大人の特徴です。

■家庭内での手足口病の予防

今のところワクチンはありません。咳やくしゃみで飛び散る唾液や、便などに含まれるウイルスによってうつるため、家族内での感染を予防するには、手洗い・うがいを徹底する、タオルの共用を避けることが大切で、ペーパータオルも有効です。お子さんを看病する際は必ずマスク着用で接し、いつも以上に手洗い、うがいをきっちりと行なってください。オムツ替えのあとは、いつもより念入りに手洗いをするようにしてください。お風呂に入ることが直接の感染原因になることはありませんが、水ぶくれ状の発疹の中の液体にはウイルスが含まれているため、発疹がつぶれるなどして漏れ出た液体に触れると、接触感染につながることがあります。発疹が水ぶくれ状の間は身体を拭くときに発疹がつぶれないように気をつける、タオルの共用はしないなどの注意が必要です。
自己免疫力が落ちていると、自宅に子供がいなくても電車内などでもうつることもあります。予防のためには手洗い・うがいはもちろんのこと、自己免疫力が低下するような睡眠不足や過労にはお気をつけください。

2019.07.09

新しい高血圧の分類 詳細はこちら>>

現在、令和初の特定健診 が行われていますが、対象の方はもう健診は受けられたでしょうか?

特定健診の目的は生活習慣病の早期発見・早期介入です。ひいては、生活習慣の改善による発症の予防や早期治療を行うことで脳心血管病を未然に防ぐことが目的です。生活習慣病の中で最も患者数が多いのが高血圧、そして脂質異常症、糖尿病と続きます。日本では高血圧患者は4300万人いると言われているため3人に1人が高血圧ということになります。そして、最近話題になったのは高血圧の分類が変わったことです。130mmHg以上は高血圧などと言われていますが、正確には“高血圧”と診断されるのは140mmHg以上という基準値は変わっていません。ただし「正常血圧」は120mmHg未満であり、130〜139mmHgは「高値血圧」と呼ばれるようになったことが新しい変化です。「高値血圧」の方はすぐに降圧剤を開始するわけではありません。脳心血管病のリスクが高い方は治療を開始しますが、リスクがなければ生活習慣の改善で降圧を目指すことになります。この新しいカテゴリーを増設したのは、130mmHgを超えれば、もはや正常とは言えない血圧であるということを自覚し、多くの人に生活習慣改善に取り組んでもらうのが狙いです。

脳心血管病高リスク患者の基準

・脳心血管病既往
・非弁膜症性心房細動
・糖尿病
・蛋白尿のある慢性腎臓病(CKD)
・「65歳以上・男性・脂質異常症・喫煙」のうち3項目以上に該当

さらに変わったのは治療目標ですが、こちらは一段階厳しくなりました。

ある研究から、厳格に血圧をコントロールしたグループで心血管および脳卒中イベントリスクが有意に低かったことが示されたため、降圧目標を130/80mmHgとするメリットが明らかになりました。75歳以上の高齢者の降圧目標は140/90mmHg未満とし、JSH2014での目標150/90mmHgよりも強化。さらに、併存疾患などによって降圧目標が130/80mmHg未満とされる条件に合致した場合、高齢者でも可能であれば130/80mmHg未満への降圧を目指すことになります。これらの血圧は診察室血圧のため、家庭で測る血圧だと、さらに5mmHg低くなることに注意してください。

自分は大丈夫と思っていても、いつの間にか高血圧になっているという方が大勢いらっしゃいます。ぜひ令和初の健診を受けて、生活習慣を見直すきっかけにしましょう。

2019.05.31

花粉症と舌下免疫療法 詳細はこちら>>

今年から校医になったので、先日学校健診に行ってきました。その際、アレルギーを持っている子が多いなと感じました。
特に花粉症の罹患率が高いという印象でした。かく言う私もスギ花粉症で困っている一人です。花粉症を引き起こす原因には、樹木ではスギやヒノキの他にシラカンバ、ハンノキ、ケヤキ、コナラ、ブナなどがあります。
草本ではカモガヤ・オオアワガエリなどのイネ科の花粉症が多くなってきていますが、ブタクサ、ヨモギなどキク科の植物も原因になります。日本の花粉症の原因の70%はスギが原因です。
今は、このスギ・ヒノキの花粉の飛散がようやく終わり、やっと鼻水・鼻づまりなどのアレルギー症状が落ち着いてきたころだと思います。今年は昨年に比べスギ花粉の飛散量が多かったため、症状がきつかったという方も多いと思います。
そんな中、当院で昨年から始めた”舌下免疫療法”を受けた方は「今年は楽だった」という声が多かったことに驚きました。
1年目から効果が期待できるとは思っていましたが、やはり2-3年はかかるだろうと思っていましたから。毎日続けるということが結構面倒ではありますが、効果が実感できるなら継続にも励みになると思います。舌下免疫療法を新たに始めるにはスギ花粉の飛散していない時期が適しています。一般的には6-12月ですが、治療を始めるなら次の飛散開始まで一番時間のある6月が最適です。さらに、先日スギ花粉用の錠剤の処方制限がはずれたため、今までは2週間毎の来院が必要だったのが今期からは4週間毎でよくなりました。今年花粉症で苦しんだ方、特に数種類の薬剤が必要な方にはこの治療法も検討する価値があると思います。また、昨年から年齢制限も緩和されたため、当院では小学生でも治療を行うことが可能です。ぜひ、ご相談ください。

ちなみに、最近になってまた鼻がグスグスしてきた方は、風邪ではなく、イネ科の花粉症かもしれません。昨年もこの時期鼻が出たな~という方はご注意ください。心配な方は当院でアレルギー検査も可能です。
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